大苗で迎えてから今年で3年目になる、デルバールのバラ「シャトー・ドゥ・シュベルニー」の成長記録です。
南東向きのベランダで、鉢植えにして育てています。
うちで唯一のデルバールなのですが、横張りだったり枝が伸びたりで、最初は「どうしたらいいの~?」と戸惑いました。
ですが花付き・色・香りとも、とっても良いバラなので、おすすめの育て方と合わせてまとめてみました。
シャトー・ドゥ・シュベルニーについて
シャトードゥシュベルニーはフレンチローズ。
フランスのデルバール社から、2016年に作出された品種です。
デルバールの中でも耐病性が強い品種とされており、バラの家でもタイプ1(月1回の薬剤散布でOK)に分類されています。
中輪カップ咲きで枝いっぱいに花を咲かせる姿は見事。
鮮やかな黄色から次第にレモンイエローに変化し一枝で二色咲きのように。さわやかな柑橘系の香り。
四季咲き性の中型シュラブで、樹勢も強く枝がよく茂るが株のまとまりは良い。
オベリスクなどに小型のつるバラとして仕立てることもできる。
非常に耐病性が強く育てやすい。名はロワールの古城から。
デルバールJAPON HPより
シリーズ スヴニール・ダムール 花 色 黄~レモンイエロー 花 期 四季咲き 樹高・幅・樹形 1.5m×1.2m、シュラブ 花 径 6〜7cm、中輪 花 形 波状弁オープンカップ咲き 四季咲き性 ★★★
黄色いバラが欲しくて探している中、コロコロした花で優しいレモンイエロー、更に病気にも強いとのことで「これだ!」と思い選びました。
HPでオベリスク仕立てにしている写真がとても素敵です。
成長記録
2021年2月末 購入
バラの家で年始から予約購入をしていた大苗が、2月末に到着しました。
6号鉢で、バラの家オリジナル培養土に植えられています。
複数購入した中で、シャトードゥシュベルニーが一番芽の動きが早く、すでに葉がたくさん出ていました。
つやつやした照葉がキレイです。
3月末から、せっせと芽かきをしました。
2021年4月初旬
1カ月半経ちました。枝数が増えています。
2021年5月初旬 初めての開花
5月初旬、ちょうどゴールデンウィークに入った頃から咲き始めました。
濃い黄色が鮮やかで、カップ咲きの花型が可愛らしい雰囲気。
つぼみの先はやや赤みがかっています。
上の写真の2日後。天気が良かったので、更に咲き進みました。
咲き始めもキレイですが、開いてしべが見えてきたところも可愛らしいです。
散り際、花色は白っぽく変化し、レモンイエローになります。
2021年5月中旬 鉢増し
葉が茂って蒸散量が上がったのか、朝晩水やりをしてもすぐに土が乾くようになってきました。
ベランダでは強風に当たりやすいので、すぐ鉢が倒れてしまいます。
バラの家では6月を推奨しているので少し早いですが、鉢増しをすることにしました。
「バラはテラコッタの鉢で育てたいな~」とずっと憧れていたけれど、倒れて割れてしまうのが怖かったので、ファイバークレイの鉢を選びました。
ファイバークレイ‥ファイバーグラス(ガラス繊維)を樹脂やセメントなどで固めて成型した素材。強度が高く割れにくい。
28cm四方、スクエア型なのでどっしりと安定し、これなら倒れる心配はなさそうです。
こちらの鉢は3つ同じものを持っています!
台風でもびくともしないので安心。
たくさんついたつぼみも、負担を掛けないように摘み取りました。
2021年6月末
鉢増しをして根が伸びるスペースができたためか、縦に横に勢いよく繁っています。
この時点の高さは1メートルほど。
シャトードゥシュベルニーはなかなか横張りでスペースを取るため、オベリスクを差して誘引してみることにしました。
2021年8月中旬
その後もニョキニョキと伸びて120センチのオベリスクを通り越し、2メートルを超えそうな高さになりました。
日差しが強くなると葉焼けが気になるようになったため、半日陰に移動しています。
2021年8月末 夏剪定
夏剪定ビフォーアフター。
剪定前はレモンの木をはるかに超え、勢いよく伸びていました。
「夏剪定は開花してほしい場所の40センチ下で切る」とYouTubeでバラ農家さんが仰っていたため、この位置で切ってみたら、だいぶ葉が減ってしまいました。
なんとかオベリスクに巻き付けてみましたが、枝が硬くてこれが限界です。
2021年9月中旬
夏剪定をして2週間。上部から新しい芽が伸びています。
2021年11月中旬
他のバラは10月に咲いたのですが、シャトードゥシュベルニーは秋には咲きませんでした。
深めに剪定したせいかもしれません。
しかし、剪定前と同じくらい伸びてしまい、枝が硬くて誘引も難しいので、バラ初心者としてはどう扱っていいものやら‥という感じです。
つるバラとして扱い、壁に誘引してみることも考えましたが、ひとまずこのまま育ててみます。
2022年1月下旬 冬剪定
関東では、シュラブの冬剪定の適期は1月末~2月初めまでとのことだったため、1月末に剪定。
シャトードゥシュベルニーのトゲはなかなか鋭いので手袋が必須です。
出来るだけ切り口の高さを変え、段になるようにして、枝を曲げ誘引してみました。
前年予想以上に伸びたので、どこで切ろうかかなり迷いました!
2022年3月末
剪定から2か月弱、芽が動いてきました。
2022年5月 2年目の開花
5月中旬の写真です。
つぼみはたくさん付けたものの、うどんこ病の被害にあったため昨年ほどは咲きませんでした。
うちにあるのは耐病性の高いバラばかりなのですが、シャトードゥシュベルニーは唯一、春先にうどんこ病が発生します。
葉が繁るためハダニも付きやすく、予防スプレーが欠かせません。
こちらは5月下旬。あまり伸びなかったため、オベリスクを外しました。
剪定時に考えていたような樹形にはならず、貧相になってしまい、剪定の難しさを痛感しました‥。
2022年6月中旬
うどんこ病の名残で下の方の葉がよれていますが、新しい葉は元気です。
2番花が咲き始めています。
2022年夏~2023年年明け
夏以降、猛暑だったせいか、また調子が悪くなってしまいました。
新しく出る枝は細いものばかりで、土の乾きも悪いです。
気温が下がってから、立て直しを図って鉢をサイズダウンしました。
デズデモーナを植えていた、デローマのシリンダーポット(直径28cm)に植え替え。
鉢から抜いてみると、根張りはそこまで悪くありませんでした。
植え替えた後、体力を付けるためつぼみは摘み取り、秋バラは咲かせないことにしました。
冬になっても調子はいまいちだったので、剪定は浅めで前年の1~2節上くらいにし、風の当たらない場所で養生させていました。
2023年5月末
養生のおかげか、今年に入ってからの調子はまずまずでした。
しかし、また4月末にうどんこでつぼみがやられてしまいました。
対処策を調べる中で重曹とオイルスプレーが効くと知り、掛けてみたところ効果てきめん!
すっかり良くなりました。
その後、新しいつぼみが出てきて、5月末に咲きだした様子です。葉も元気そうに見えます。
2023年6月
満開!というほどではないですが、6月中旬までずっと咲いてくれました。
明るい黄色は、見ていて元気をもらえます。
香りについては、私は柑橘というより、ハチミツやお菓子のような甘い香りに感じます。
強めではなく、ふわっと香る感じです。
2023年9月中旬
8月末に夏剪定をし、3週間後の様子です。
今年こそ秋バラが見たい!と思い、これまで冬以外は緩効性化成肥料や油かすを2~3か月置きにまくだけでしたが、施肥に力を入れてみることにしました。
剪定後、土の表面にバットグアノを混ぜ込み、HB101とハイポネックスを週1で散布しています。
天然の肥料で、バラに良いと言われるバットグアノ!
はじめて使ってみたので効果に期待しています
これまでより、夏の回復が早い気がします!
つぼみも複数ついているので期待できそう♪
シャトー・ドゥ・シュベルニー 育てた感想まとめ
花・香り
・開花時期は5月初旬なので平均的(うちにあるバラではちょうど中間くらい)。
・花持ちは普通。完全に開き、しべが見えてからハラハラ散っていく。
・バニラのような甘い香り。中香。
・多花性で、細い枝にもよくつぼみが付く。
葉・枝
・春先は横張になり、葉が良く茂る。開花後上に伸びていく印象。
・枝は細めでやや硬め。細めのオベリスクだと誘引しづらい。
・シュートは出やすい。
生育・耐病性
・生育旺盛。
・春先のハダニとうどんこ病に注意。それ以外は病気にかからなかった。
おすすめの鉢・仕立て方
・株元からも枝が出て茂るため、重心が低くなりやすい。
・蒸れやハダニ被害を防ぐため、地植えや浅めの鉢よりも、ある程度高さのある鉢がおすすめ。
・細いわりに枝が硬めで自立するので、自然に茂らせるのが良さそう。
初年度の生育が良かったのは、やっぱり土が良かったのかも!
今年の冬は、バラの家の土を買って、土替えをしてみようと思います。
読んでくださってありがとうございました!