暑い夏を過ぎ、植物たちもホッとした様子。
宿根草はこの時期にしっかりとお世話をしておくと、秋から春にかけて一回り株が大きくなり、翌年もきれいに咲いてくれます。
秋に行うアガパンサスの株分けや植え替えの方法についてまとめました。
株ごとに状態をチェック
普段から、水やりの時に様子を確認するようにしておきます。
チェックポイント
・水の染み込み具合‥浸透が遅い場合、土の水はけが悪いか、根詰まりしている可能性があります。
・土の乾き方‥数日経っても乾かない場合、根腐れ・土の水はけが悪い可能性あり。
反対に他の鉢よりも乾きが早い場合は、鉢が小さいかもしれません。
・株元‥枯れた葉がないか、株元が腐っていないか。
土の上まで根が出ているようであれば、根詰まりしている可能性が高いです。
アガパンサスは数年植え替えなくても育てられますが、株が密集しすぎると花付きが悪くなるため、株分けをします。
また、2・3年に1度程度は新しい栄養のある土に植え替えた方が生育が良くなります。
植え替えの適期は3月から4月の春先か、夏が終わった9月から10月ごろ。
春に株元や根をいじると花芽が付きにくくなるため、株分けや根を触るのは秋がおすすめ。
植え替え
鉢増し
鉢内にしっかり根が回っている場合は、一回り大きな鉢にサイズアップします。
根鉢になっているようであれば、新しい根が伸びやすいよう、全体を軽くほぐしておきましょう。
5号素焼き鉢に植えていたサマーラブ。
株元・鉢内はまだちょっと余裕がありますが、土がすぐ乾いてしまうので鉢増しをすることにします。
しっかりと根鉢ができていたので、外側に回っている根だけ軽くほぐしました。
この程度なら、一本一本優しくはがしていけば、根を切らずに解きほぐすことができます。
生育が良かったので、2サイズ上の7号テラコッタ鉢に植えました。
植え付けの際は、出来るだけ根を広げ、間に土が入るよう少しずつ入れていきます。
今は葉が細い子株も、来年には太く育ち花を咲かせてくれると思います。
鉢下げ
土がなかなか乾かない、元気が無くて根腐れしているかも‥と言った時には、鉢のサイズを下げるか、通気性の良い鉢に植え替えるといいでしょう。
用土はなるべく、水はけの良い配合のものに入れ替えるようにします。
8号プラポットに、ダブルダイヤモンドとポッピンパープルをまとめ植えしていた鉢。
ずっと土の乾きが悪く気になっていましたが、抜いてみるとやはり根腐れしていました。
上の方はまだ白い根がありますが、鉢の下の方の根はスカスカになっています。
ほぼ根が無くなってしまった株もありました。
根の量を見て、5号テラコッタ鉢に植え替え。
元の土は、目が細かくなり通気性が悪そうだったので、出来るだけ落としました。
赤玉・鹿沼土小粒とパーライトを混合した、水はけの良い培養土で植えつけました。
根があまりない株も、まとめて一緒に植えています。
葉はまだ緑色でそこまで調子は悪くなさそうなので、春には復活してくれると思います。
ここからまた、少しずつ株を大きくしていきたい!
土替え
土の状態が悪そうであれば、同じように土を落とし、新しい土で同じ鉢に植えつけます。
アガパンサスにおすすめの基本の用土は、市販の培養土に赤玉土を3割ほど混合したものか、赤玉土と腐葉土を7対3で混合した用土です。
鉢の大きさや環境に合わせ、配合を調整するといいでしょう。
株分け
アガパンサスが増えすぎて、株元が混みあっている場合は株を分割し、株分けをします。
株元を切らずに分けることができればそれが一番ですが、根が固くほぐれない場合は、清潔なナイフやノコギリなどで切り分けることもできます。
株元や根を切った際は、切り口から菌が入らないよう、殺菌剤を塗布するか清潔な土(差し芽用の培養土など)をまぶしておくと安心です。
分割する際は、細かく分けすぎると翌年の開花が見込めないため、5芽以上付け大きめに分けます。
今年たくさん咲いてくれたファイヤーワークス。土の表面から何本も根が飛び出していて、ぎゅうぎゅうな様子です。
数日前から水やりを控えていたので、軽く鉢の周りをトントンたたくだけでするっと抜けました。
びっしりと鉢の形そのままに根が回っています。
下の方から優しくほぐします。外側は根が回ってカチカチですが、中心部はそこまで固くありません。
鉢底の真ん中部分から1本ずつ広げ、中心部から土をかき出すようにすると、根を切らずにほぐすことができました。
ひとつの株から子株が出ているため、中心は根茎で繋がっています。
分ける位置で悩みましたが、だいたい半分にしたいので、押さえている部分で切ろうと思います。
上部は固いので手では分けられず、シャベルで切り分けました。
ここまで根茎が繋がっていると思わず、殺菌剤を用意していませんでした。
ひとまず、患部に清潔な差し芽用の土を多めにまぶしておきます。
アガパンサスは強いので、落ち着くまで乾燥気味に管理すれば大丈夫かな?と思っています。
元の鉢と同じ鉢を用意しておいたので、それぞれ植えつけます。
根茎と根を切ったので、雑菌が入らないよう腐葉土2・赤玉小粒3・赤玉大粒3と赤玉多めの配合にしました。
大型の品種は、粒が大きい配合の方がよく根が伸び、生育が良いと思います。
植え付け後、たっぷりと水をやった後は、患部が乾くよう水を控えめにしています。
来年は2鉢で豪華に咲いてくれますように!
まとめ
アガパンサスは病気にかからず、乾燥に強く、本当に手間いらずな植物です。
秋に2年おきで植え替えや土替えなどのお世話をしていますが、それ以外は普段の水やり・施肥・花がら切りだけですくすく育っています。
ずぼらな私にはぴったりで、これからも長く付き合っていきたい植物です♪
お読みいただきありがとうございました!
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